xx数学講座

今日から順序体Kが順序完備であることと同値な命題を挙げて一個ずつ証明していきます。

  1. 順序体

順序体は集合の中で、
常識的な加減乗除の演算ができ、
演算後の大小関係が自然なものを指します。
もう少し詳しい定義は
可換なかけ算と足し算がある。
それぞれの演算に関して単位元が存在する。
となるような0と1が存在する。
それぞれの演算に逆元が存在する(0のかけ算の逆元はなくてもよい)。
分配律が成り立つ。
全ての元に大小関係がある。
同じ数を足しても大小関係が逆転しない。
同じ正の数を掛けても大小関係が逆転しない。

例えば整数はわり算ができない(場合もある1÷2)ので順序体ではないのだけど。
有理数は順序体です。

  1. 順序完備

順序完備とは全順序集合の性質で
定義は次の通りです。
集合Xからどんな部分集合を取って来ても。
上界が存在すれば上限が
下界が存在すれば下限がある。
です。


簡単に言えば切れ目があったら。
切れ目を必ず数字(集合内の)で言えるってことです。
例としては有理数は完備性を有していません。
(ルート2って切れ目は確かに有理数内に存在するのにルート2は有理数ではない。)