行きつけのコンビニに行った。
この店には僕の密かに好きな店員さんが働いている。
美人ではないがちょっとしたやりとりがあったとき笑顔が素敵だなと思った。僕は店員さんに覚えられていると思っているし、好感を持たれているという気もする。自意識過剰か?
さてさて今日も狙いの店員さんが勤務していた。
サンタ衣装を着ている。キュートだ。缶コーヒーを出すと僕の知らない不愛想な若者店員がレジを打つ。ガックシ。財布を出そうとすると見あたらない。9つのポケットを探索した結果、忘れたと結論。僕は仕事で身につけ、社長宅でお婆ちゃん相手に磨いたスペサルキューティクルお辞儀をしながら謝った。「スマンです。財布忘れた。」こんな不愛想な奴にスペサルキューティクルお辞儀は勿体ないが、恥ずかしさを誤魔化すためだ。不愛想店員は困った顔をした。しかし笑顔が素敵な店員さんが快い声で笑った。「すいません、元にもどします。」と私が言うと「大丈夫です。」と言ってさらに微笑みかける。
その時ひらめいた。万引きをすればこの人ともっと深い関係になれる、と。
(終わり続かない)